〜令和の研修のあり方とは〜
(一般社団法人東京環境保全協会「東環保」185号、令和8年1月1日発行から)
研修実施状況
● 初任研修
本来、非行防止・安全運転・安全作業・接遇など、より実務的な内容となる研修を、新規従事者を対象とし、原則月一回、平日に実施する研修です。
昨年度に実施した特別措置の効果もあり、毎月安定した人数の受講生を受け入れています。
● 更新研修
初任研修及び更新研修を受講後3年以内の者を対象に、作業上の注意点などの再確認を目的として、業務終了後に実施しています。
今年度は、17社が対象となっており、概ね計画どおりに実施できています。
また欠席者に対しては、AIによる自動音声を用いたビデオを利用して有人で行う講義とほぼ同じ内容で講義を聴くことができるようになりました。
● 専門研修
①今年度は、メンタルヘルスに関して理解を深めてもらうことを目的として、経営者、管理者を対象としたメンタルヘルス研修を実施しました。途中グループワークを交え、各社が抱える問題、現在取り組んでいること等々について情報交換を行い、非常に有意義な分となりました。
「メンタルヘルスが組織を強くする」
実施日:7月24日 午後1時30分~ 講師:渡部富美子氏 相聞コンチェルト代表
②カスタマーハラスメント研修
東京都では、令和6年10月に「東京都カスタマーハラスメント防止条例」が成立し、都内で事業を行う事業者に対して、カスタマーハラスメントの防止に向けた措置が求められています。
私たちが従事している東京23区清掃事業は、日々地域住民と直接に接する機会が多く、また生活インフラを担う公共性の高い業務であることから、期待や不満が住民感情に直結しやすい特性があります。特に、誤収集や施設破損、交通トラブルなど、現場での偶発的な事象がきっかけとなり、住民からの過度な要求や感情的な言動、カスタマーハラスメントに発展するケースも少なくありません。
このため、会員各社において「カスタマーハラスメント対策マニュアル」を作成することとしておりますが、その参考としてひな型を提供するとともに、マニュアル作成時に留意すべき事項について、管理者等を対象とした研修を実施しました。
● 交通事故防止特別研修
東京環境保全協会安全推進員会と連携し、事故惹起者に対する再発防止を目的とした特別研修です。
今年度は、6月12日(木)、11月21日(金)に実施しました。
交通事故防止特別研修では、有責の人身事故を起こした運転手に対象者を絞り、午前午後を通してテスト、講義を受けてもらうものです。
この研修では自分の性格、思考の傾向など自分の内面を知ることで運転する際に注意すべき点などがわかります。そしてなぜ事故を起こしたのか、どうすれば防ぐことができたのか、振り返る場でもあるのです。
今後は、この研修をきっかけに、より安全運転を心がけていただき、交通事故を起こさないようにしてほしいと思います。また、今年度は昨年度と比較し、約2倍もの交通事故が発生しています。
こうした状況を重く受け止め、月には安全推進委員会が全雇上会社の運行管理者を集め、事故防止対策についての講習会を開催しています。
● 経営者研修
12月18日(木)「カスタマーハラスメント対策」
10月のカスタマーハラスメント研修を踏まえ、各社が具体的にどういった態勢を整え、どのように社員を守るかについて社会保険労務士の堂前智徳氏をお招きし、講義していただきました。
● 人権啓発研修
会員各社の管理監督者等を対象に、人権問題について幅広く理解を深めることを目的として、3年に一回程度実施しています。
令和7年度は、今後実施を予定しています。
● 外国人就労者向け研修教材の充実
現在、外国人の新規従事者に対しては英語版の教材を使用していますが、実際の研修内容に準拠していないことから講義内容に沿ったものに再編集する予定です。
また、英語圏以外の外国人就労者の増加を踏まえ、ニーズの高い言語への翻訳についても検討を行っていきます。
● 社内研修支援事業
初任研修及び更新研修の内容をより深く理解してもらうため、会員各社の要望に沿った内容で業務終了後に実施しています。
● 交通事故・作業事故防止のための社内研修教材の充実
作業員による後退誘導や走行時における安全確認行動など、交通事故防止に関する研修教材を充実させます。
〜 研修のあり方 〜
(一般社団法人東京環境保全協会「東環保」184号、令和7年8月1日発行から)
令和7年度事業計画
令和7年度は、当研修センターの基本方針に基づき、事故防止、区民対応、非行防止等の基本テーマに沿って、初任研修・更新研修を着実に実施していきます。
また、管理監督者研修では、運行管理者の教育を重点課題とし、会員各社における実践的な指導体制の確立を目指し、外部講師の活用など積極的な取り組みを行ってまいります。
その他、昨年度実施した外国人労働者の就労状況等調査の結果をもとに、各種外国語による研修教材を充実させるとともに、研修の実施方法についても検討を進めていきます。
令和7年度研修計画
● 初任研修
清掃事業の基礎知識、区民対応、非行防止、安全運転・安全作業等の実務的知識について、年間の実施計画に基づき実施します。
今年度も、会員を対象に原則月1回、年間11回の実施を予定しています。
また、非会員については、別途日曜日に数回実施する予定です。
● 更新研修
初任研修及び更新研修を受講して3年以内の者を対象に、直近の法律及び条例などの改正や区の作業方法の変更をはじめ、事故事例やクレーム事例を参考にした作業上の注意点などの内容で実施します。
今年度は、会員50社のうち17社を対象として出張研修及びビデオ研修で実施します。
● 管理監督者研修
管理監督者を対象に、各社における清掃事業従事者への指導能力や、管理監督者としての資質向上のための研修です。
今年度は、中・上級の運行管理者を対象として、経験年数の短い運行管理者の指導育成方法や、運行管理者同士のコミュニケーション手法について学びます。
● 専門研修
今年度は、メンタルヘルスに関して理解を深めてもらうことを目的として、外部講師によるメンタルヘルス研修を実施します。また、東京都における条例の施行に伴い、業界としての「カスタマーハラスメント」対応マニュアルを作成し、これに基づき会員各社が行う従事者教育のための研修を実施します。
● 経営者研修
人材育成や労働問題など、経営能力の一層の向上のための研修です。
今年度は1テーマ実施予定です。
● 交通事故防止特別研修
東京環境保全協会安全推進委員会と連携し、事故惹起者に対する再発防止を目的とした特別研修を実施しています。
今年度は第1回を5月21日に実施しました。第2回は秋に実施する予定です。
その他の研修等
● 社内研修支援事業
会員各社がそれぞれ自社の実態に応じた内容で、業務終了後集合研修を行っています。その際、希望があれば研修センターの講師が出向いて講義をすることもあります。
★優良従事者認定制度がスタート
研修センターでは、令和6年9月から優良従事者の認定を開始しました。この制度は、東京二十三区においてごみの収集運搬に従事する運転手及び収集作業員を対象に、交通事故、作業事故の有無、運転または収集作業に関するクレームの有無、無断欠勤や遅刻の有無などのデータをもとに会員各社において評定を行い、勤務成績の良好な方を優良従事者として認定するものです。
この優良従事者認定制度の目的は、研修センターが実施する初任研修及び更新研修を受講後、その履修内容をよく理解してこれを実践するとともに、良好な成績で勤務している従事者を優良従事者として認定することにより、「事故ゼロ、クレームゼロ」の目標達成に向けてすべての従事者の行動意識を醸成することを目的としています。
優良従事者の認定にあたっては、会員各社において3年に1回実施している更新研修実施後に、その受講者を対象として評定を行い、優良従事者に該当する方のうち初任研修受講後10年以上経過などの条件に該当した方には、顔写真を印刷した優良従事者証と記念品をお渡ししています。
また、初任研修受講後5年以上10年未満等の条件に該当した方には、初任研修受講を証明する修了証に優良従事者シールを貼付しています。


